ひろゆき vs 梅田望夫 のトーク
10万円じゃ失礼か?
■ネットコミュニティー
4Gamer.netというソフトバンク系のオンラインゲーム&PCゲーム情報サイトで、「2ちゃんねる」と「ニコニコ動画」のひろゆき氏が語る,ゲーム・コミュニティ・文化という特集が掲載されていた。
結構なボリュームのインタビュー記事で、前半はゲーム関連の話題が多いのだが、中盤あたりより非常に興味深い話題がいくつもでてくる内容となっているので、一読の価値ありだ。
興味を強くひかれた部分をいくつか抜粋をして引用(斜体太文字)しよう。
ひろゆき氏:
人間に興味があるんじゃなくて,どちらかというと知識に興味があるんですよね。「この話をしたい」とか「こういう情報を知りたい」とか,目的は人間じゃなくてあくまで情報なんです。(中略)そしてその場合,肩書きは邪魔になります,(中略)匿名でいながら説得力のある人って,結局情報ソースを持っていたりとか,合理的に結論を導いていたりとか,誰が見ても納得できる理由を持っているわけです。情報としてはそっちのほうが信頼性が高くなるんじゃないのかなと思っているんですけど。
ひろゆき氏は、2chについて、「うそはうそであると見抜けない人には(掲示板を使うのは)難しい」という言葉を数年前に発しているが、現在の利用者はかなり成熟した情報リテラシーを身に付けていて、特定のジャンルに興味を持つ人間があつまるコミュニティー的なスレッドでは、いい加減な内容は掲載しづらくなってきているようだ。
これは運営側が意図的に仕向けてきたわけでなく、玉石混合、虚々実々ウェブの世界で利用者自身が審美眼を身につけ進化してきているといえよう。
また、発言者の肩書きではなく純粋に知識そのもの、情報そのものに価値や興味の重きが置かれてコミュニティが形成されている点が、ウェブ時代の新しいコミュニティのスタイルといえると思える。次はこれを証明しているような、ひろゆき氏の発言である。
ひろゆき氏:
残った情報として価値が高いのはどっちかっていうと,たぶん属人情報が少ないほうじゃないかと,僕は思うんですけど。説得したければそうせざるを得ない。単にフィーリングが合うからっていう人なら,それはそれでいいと思うんですけど。(中略)ところがそのうち,属人的な,要はハンドルを持っている人が会話をし始めて雑談が増え,そこにいたい人はそのままいた。でも,その場にいたい人の話って,面白くないんですよ。今日何食ったとかそんな話だから。そうすると他人から見て面白くない情報が多いので,新しい人が入ってこなくなって,新しい情報が少なくなって,廃れていくんですよ。(中略) 僕は基本的に第三者とか,まったく前提知識のない人が見て,面白いものであったほうが面白いと思うタイプなので。で,「ニュース速報」から「ニュース速報VIP」というのがうまくいって,でもそこもまた最近雑談が多くなって,廃れて始めているという。(中略)こういうコミュニティって,だいたい2,3年でつぶれるんですよね。つぶれる理由ってやっぱり,常連が幅を利かせるからで。
成熟して属人が幅をきかせるようになってしまい、コミュニティ継続の基礎である知識や情報の新陳代謝が低下してくると楽屋落ち的な形式的な情報や意味の無い雑談の情報量が増えてしてしまい、コミュニティは廃れてしまうというわけである。
この後、話題は「2ch」から「ニコニコ動画」へ移っていくのだが、それはまた明日。