研究所での研究テーマとしてコンテンツ・エバリュエーション・エンジンの開発に着手した。
ニコニコ動画自体にもコンテンツのエバリュエーション(=コンテンツ評価)の評価の指標として、コンテンツ毎に「再生数」、「コメント数」、「マイリスト登録数」が設けられていて、いわゆるランキングコンテンツはそれらの数字をベースに行われている。
ただし、これらの数字は全て視聴する側の行動パターンを集計しているものである。
研究所の活動理念は、「創造の連鎖」という点をあるわけだから、もっとクリエイターの行動にもっと注目したいと考える。
そこでクリエイターが「!」といったインスピレーションを受け、自らがコンテンツを作成し、アップするという行動に駆り立てられた原因となるコンテンツは何だったのかを分析したいと考えた。
ニコニコ動画ではアップしたコンテンツにうp主(動画をアップした人)が、コンテンツの概要などをコメントできるようになっている。一部のアップ主は、ここに「素材をこちらからお借りしました:sm123456」といったように、素材となったニコニコ動画のIDを掲載している場合が多い。
このリンク先のコンテンツにインスピレーションを得た可能性が大きいと想定され、より多くのコンテンツからリンクを張られているコンテンツは、より多くのクリエイターが評価していると、いえるのではないだろうか。
この原理に基づいて、クリエイターが評価しているコンテンツを集計し、分析することにより何か見えてきそうな気がしている。
そのためには、どのコンテンツから他のどのコンテンツにリンクがはられているかを調べる必要がある。
こうして、ニコ動エバリュエーション・エンジンの開発に着手した。
【ニコ動エバリュエーション・エンジンVer0.1仕様】
- 対象動画はニコニコ動画の標準動画アップロードサイト「スマイルビデオ」を対象とし、「sm」ではじまるコンテンツとする。
- sm1から順番に最新コンテンツまでのページを確認し、「sm」で始まるコンテンツリンクを検索し、リンクを見つけた場合は以下のデーターをCSV形式で吐き出す。
- 1レコード1リンク先とし、動画内に複数のリンク先が合った場合は、その内容をその数分だけ吐き出す。
- 吐き出されたCSVファイルを元に集計・分析を行う訳だがそれは、別のデーターベースソフトを利用する。
- リンクの意図は気にしない。
集計をしてみないとなんともいえないが、おそらくこの手の意図でリンクの場合は、リンクされた側のリンク数は当然少ないと思われる。
- うp主はコメントを変更することが可能であるが、気にしない。
- ニコニコ動画サイトの不具合が発生した場合、正確な集計はできない可能性があるが、気にしない。
- 本当に正しいデータである保障はない。
ということで、集計が完了した暁には、研究発表を行いたいと思う。
乞うご期待。